『こうすればピアノは弾ける-日本人の手のために-』

『こうすればピアノは弾ける-日本人の手のために-』(永冨和子著)を読みました。

独学でピアノをやってるので、たまにこの手の指南本を読んで上達のヒントを拾ってます。

前半は手や指、手首、腕などの使い方を中心とした、より楽に良い演奏をするための方法について、後半は実践編としてバッハやモーツァルトなどの実際の楽曲の譜面を使用して、その解釈や運指、表現方法などが記されてます。

後半はあまりわたしには関係ない感じだったので前半部分だけ読みました。

内容的には初歩の初歩というより、ある程度経験がある人が改めて自分を見直すためによい感じでしょうか。

なので、すべての項目から何かを得るというよりも、自分がやってることと比較しながら読んで「おや?」っと思ったところにヒントがある、という感じです。

例えば「広い音域を片手で弾く」の項で、

手を大きく拡げなければ弾けない部分に出合うと、私たちは離れた鍵へ指を届かせようという思いが先に働いて、楽譜を見た瞬間、つい手をできるだけ拡げてしまいやすく、そのため、手全体に力が入りすぎてしまいます。

は、改めて考えてみたら「そうかも」と思えるようなところで、その対策として、1と4の指でオクターブを弾く場合を例に、

・あらかじめ手を拡げずに1の指を弾いた直後、
・手を拡げて4の指でオクターブ上を弾き、
・その瞬間後1の指がまるで2の指の方へ磁石で吸い寄せられるかのように近づける

というような説明が写真付きで記されてます。

わたしの場合、この説明を読んで実際にやってみて、オクターブを弾くときによけいな力が入ってることに気づいて意識するようになりました。

ちなみにサブタイトルに「日本人の手のために」とあり、外国人に比べると手が小さい日本人のための記載もありますが、運指や体の使い方は手の大きさに関係なく役に立つ部分があると思います。

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