前の記事でも書きましたが、土鍋でご飯を炊くときにはガスコンロや火加減感覚、炊きあがりの好みなどにより、取説どおりに炊いても自分の好みの炊きあがりになるとは限りません。
そういうわけでわたしも何度か火加減や水加減などを試行錯誤して落としどころを探って炊いてきました。
ここでは、わたしがここ数年安定して炊いている基本の方法をご紹介します。
わたしの好みの炊き加減
当然ではありますが、あくまでもわたしの好みの炊き加減です。
ちなみに、わたしの好みは下記のとおりです。
・お焦げは作りたくない。
・ふっくら、でも粒は少し固め(しっかりめ)に炊く
・できるだけ鍋に米がこびりつかないようにする。
お焦げについては、土鍋ご飯の良さとして挙げる方もいらっしゃるようですが、わたしはあまり好きでないので、なるべくお焦げはできないように炊いています。
基本の炊き方
1.お米の計量
わたしはお米は計量カップではなく、デジタルのキッチンスケールで計っています。
前述したように土鍋炊飯の初期は試行錯誤するので、計量カップの目分量だと次の試行時の不正確さが増すので、数値化しておいたほうがやりやすいということがあります。あと、炊くときの水の量の計算もグラム単位で統一すると、いろいろとはかどります。
たとえば、肝心の水の量ですが、よく水と同量などと言われたりします。これはお米1合が150gに対して水180cc(計量カップで1合のお米を重さにすると150g、計量カップの1合は180cc=180gという考え方)ですね。つまり重さで考えると水の量は180÷150=1.2。つまり「お米1.2倍の重さの水の量」と考えると、炊くときのお米の量を合単位で考えなくてもよくなりますよね。
うちではカミさんとふたりでご飯を食べるときのお米の量は250gくらいがちょうどいいのですが、これは合単位で考えると1.67合(250g÷150g)になります。こんな中途半端な量は計量カップで計れません。でも重さで考えればキッチンスケールで250gで計ったあとに水を300g(250g×1.2=300g)ということでとても計測しやすくなります。
もちろん、計量カップで摺り切りいっぱいとか目分量でもある程度正確な量で計測して、余ったご飯を冷凍しておくという手もありますが、うちでは炊きたてご飯を毎回炊いて食べきることにしているので。
2.研ぐ(というか洗う)
わたしはあんまりゴシゴシ研ぎません。「研ぐ」というより「洗う」に近いです。最近の米は精米技術が向上して、ぬかやゴミなどがそれほどついていないのではないかと思うのと、あんまりゴシゴシ研いでしまうと、米の表面についているおいしさもそぎ落としてしまっているように感じるからです。とくに研ぎ汁が澄んだ状態になるくらい研いだ米を炊くと食感も味もあまり特徴のない炊きあがりになっているように思います。
また、ボールなどで水を入れ替えつつ研ぐのが一般的のように思いますが、わたしはボールも使いません。計量したお米を目の細かいザルにあけて、その上から水道水をかけ流しながら米を混ぜながら洗います。こうすることでよくいわれるような「最初の水はぬか臭くならないように手早く捨てる」必要がなくなりますし、研ぎ汁を捨てて新しい水に入れ替える必要もないです。
3.浸水
炊くときに使用する水の量は前項のとおり、米と水の量を同量(米が1カップ(150g)なら水も1カップ(180cc))としています。
浸水時間は土鍋に限ったことではなく、よく言われるような夏は30分以上、冬は60分以上浸水します。言うまでもないことですが、浸水はおいしいご飯を炊くために非常に大事ですね。
4.点火
浸水後の鍋を中火にかけます。沸騰するまで待ちます。
5.沸騰状態のキープ
外ふたの穴からいきおいよく蒸気が出てきたら、弱火にして4分待ちます。
6.蒸らし
火をとめてそのまま15分程度放置します。わたしはコンロからおろして鍋敷き(わたしは砂利を使用)に移動します。理由はたまにコンロの余熱のせいかお焦げができることがあるのでそうしています。
ほかの鍋でもこの方法でわりといけます
この炊き方は、前任の萬古焼土鍋も同じ炊き方でやってきたもので、ふつうの料理で使うような両手鍋や炊飯土鍋じゃない土鍋でも、この炊き方でそれなりのご飯が炊けるようです。ただ、鍋による炊飯はガスコンロの火力や鍋の材質などに左右されるところが大きいので、鍋が違えばそれなりに調整が必要だと思います。わたしはこの炊き方を基本に水加減や火加減、加熱時間などを調整してます。
わたしのひと工夫
前の記事で書いたように、わたしの土鍋は外ふたが超軽量、中ふたの立て付けが悪いことから、二重ふたタイプの特徴である圧力が心もとないような気がしているので、中ふたと外ふたのあいだにシリコンの落しぶたのワク(写真左)を使って密閉度を向上しつつ、リストウエイトを載せ(写真右)てふたが浮くのを抑えています。
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