映画『歩いても歩いても』（是枝裕和監督）を見ました。
最近、是枝裕和監督の作品をよく観るようになりました。
映画だけじゃなくて、先日フジテレビの『ボクらの時代』というトーク番組で内田也哉子さんとYOUさんの対談なんかも録画して観たり、あんまり読んでないですけどエッセイ『歩くような速さで』を図書館で借りたりして、軽くハマってます。
なんでハマってのか自分でもよくわかってないですが、いま伸ばしてるヒゲのモデルとしてしてるということもあってか、ちょっと気になる存在ではあります。年代的にも近いですし。
で、今回の映画ですが、まあなにも出来事が起きない映画です。淡々とある家の日常の一部が流れていきます。そのなかにちょっとドキっとするような瞬間があったり心の模様を追うような。
今回も観終わったあとに軽いモヤモヤを覚えます。おそらく監督が狙っていたであろうモヤモヤを。そのモヤモヤを味わうのが是枝監督の映画なんでしょうね、きっと。
ちなみに今回の音楽は『誰も知らない』と同じくゴンチチ。やはりこういう淡々とした映画にはゴンチチが合います。竹中直人監督の『無能の人』を思い出します。あとテレビドラマの『ゴーイング マイ ホーム』ってやつでも音楽がゴンチチだったようですね。
映画の主旨とは関係ないですが、是枝監督はピアノに何らかの想いがあるんではないかと思ったりしてます。
これまで観た作品でも『誰も知らない』ではピアノを習いたい長女とトイピアノ、『そして父になる』ではエリートな習い事の象徴としてのピアノと実家のピアノ、そして今回は息子のなりたい職業がピアノ調律師（とその理由）と実家のピアノなどなど。
『そして父になる』にいたっては音楽がピアノソロだったり。
各映画の中でピアノ（あるいはピアニスト）がある程度の意味の重さを持ったアイテムだからといって、わたしの趣味のピアノと結びつくわけではないですけど、なにかいろいろと気になるところのある監督なわけです。
