わたしの電子ピアノの練習のひとつの目的はストリートピアノ(以下ストピ)で演奏すること(だったかも)。
「だったかも」と括弧書きしたのは、最近はちょっとどうでもよくなってきてたり。
わたしがピアノ(当初はキーボード)を練習を開始した約3年半前は、いまほど日本中にストリートピアノはありませんでした。
練習を始めた頃にYouTubeで海外のストリートピアノの映像を見て、いまの課題曲を練習開始、さらに時を同じくして国立市で世界的なストリートピアノの日本初のイベントがあるっていうことでそこで弾くことを目標にして練習してました。
結果としては力不足すぎて、そのイベントで課題曲を弾くことはできませんでしたが。
イベントそのものは、当初、一部の批評家に「海外では成功したかもしれないが、気軽に人前で演奏できそうもない日本人のメンタルを考えると成功するのだろうか」などといった意見もありましたが、それなりに盛り上がってました。
その後、東京都庁、横浜関内、神戸などでストピが続々と設置され、日本各地に拡がり、現在も拡がり続けてます。
その拡大の大きな助けなったのは、ハラミちゃんを筆頭とするYouTube発信のメジャーなストリートピアニストなどの力も大きかったでしょう。
でまあそんなこんなで急拡大してきた日本のストピ、弾く人のスキル&オーディエンスの期待感が高すぎて、わたしみたいなレベルのおっさんには手を出しづらくなってる気が。
ひところはYouTuberの撮影会、なにがしかのオフ会、「映え」狙いな集団で占有され、通りがかった人が弾きづらい問題などがあったり、最近ではYouTuberでなくても、通りがかりの人のリクエストや連弾に応えたりできたりするハイレベルな人がわりと普通にいたり。
きっと昔習ってた人や音大出の腕に覚えはあるが、いままで発表の機会がなかった人たちが徐々に表に出てきてるということではないかと。それはそれでいいことだと素直に思います。
一方で、そんなふうに弾く方のレベルが上がっているということは、聴く方の期待感も上がるわけで「ピアノの音がしたので楽しみに寄ってみたら下手くそでがっかりした」なんてこともありそう。
まあ、たいていのストピはデタラメにかき鳴らすとかしなければ誰でも弾いていいわけで、腕前なんて気にせずに弾いちゃえばいいし、メジャーなストピ以外であればそれほど敷居は高くなさそうではある。
なんてことを考えてたらめんどくさくなってきて、ストピで弾く気が薄れてきたという。
よくよく考えてみたらなぜストピで弾きたかったのかすらもよくわからなくなってきてる。
・生ピアノ(非電子ピアノ)の響きを楽しみたい
・いろんなピアノの音色を楽しみたい
・度胸試し&技術向上のモチベーション
・居合わせた人と交流したい(たぶんこれはない)
・SNSで発信したい(これはない)
などなど考えられそうな理由を挙げてみましたが、どれもピンとこない。
思うに、最初は「人前でうまく弾けたら気持ちいい」「生ピアノ(非電子ピアノ)の響きを楽しみたい」あたりだった気が。
前者は現在のストピのレベルの高さを考えると自分の腕では… あとは後者で生ピアノの方が絶対弾いて気持ちいいし、たまたま見つけたストピでそれなりに弾けたら単純に楽しいし、旅の途中なんかでいろんなピアノの音色を楽しめて、人様のご迷惑にならない程度の腕前があればいいかなと思う今日この頃。