『ネコと昼寝-れんげ荘物語』(群ようこ著)を読みました。
リタイア、セミリタイア界隈ではたまに話題に出てくる『れんげ荘』『働かないの-れんげ荘』に続く第3作で、前2作も読んでます。
主人公はそれなりに名の通った企業に勤めてたけど仕事や人間関係などに疲れて早期退職した50代の独身女性(だったと思う)で、れんげ荘という古いアパートでのおだやかな暮らしを描いているという点は前2作と同じです。
とくになにか大きな事件が起こるわけでもなく、アパートでの些細なできごとや住人たちとの交流、実家との関係、節約生活、在職中の回想などといったことが淡々と描かれています。
というかそういうもんですよね、リタイアすると。とくにやることがない節約系リタイア者の場合、読書とか散歩、節約の工夫などマイペースな日々を送ることになると思うので、この本はそういったリタイアの日常を描いているといった感じです。
むしろ主人公はアパートの住人や実家や旧友などとの交流もそこそこあるので、ほとんど社会との接点がないわたしに比べれば社交的、活動的のようにも感じます。
あと主人公はきっと必要最低限のモノに囲まれて生活していて、かなりガラーンとした部屋だと勝手に想像しているのですが、うちはリタイア前からの部屋に住み続けていてモノがけっこうあるので、いつかそういったシンプルな環境にしたいなーと憧れながら読んでたりします。
そんな平和なリタイア生活の話、昔の仕事のことや節約生活などにたまに共感する程度のライトな作品なので、とくに次作を切望するわけでもなく、出たら読むといった感じで3作目まで読んできたわけですが、今回はこれで終わりだとちょっと寂しすぎるので、続きを期待してしまいます。