『挑戦するピアニスト 独学の流儀』

『挑戦するピアニスト 独学の流儀』(金子一朗著)を読みました。

著者は中学生くらいまでピアノを習った以降、ほぼ独学でピアノを続けて40代で数々のコンクールで優勝した人です。

この本では、独学でピアノ演奏を追求する姿勢についてを中心に書かれています。

主に楽譜を分析することにより、いかに音楽的に良い演奏をするかということについて重点が置かれており、ピアノを習ったこともなく、今年の1月に始めたようなわたしにはかなりレベルの高い話のオンパレードでした。

でも、そんな中にもやはり得るべきところは多数あり、

普段と異なる環境で演奏することで得られるものはとても多い。

大切なのは、手首から先を脱力させたときに指先が自然に鍵盤に触れる部分で演奏するようにポジションを決めることである。

楽譜を見ながら演奏することは、鍵盤から手をあまり上げて演奏できないことにつながる。それは、鍵盤から目を離して演奏しようとすれば、鍵盤の位置を指で探りながら弾くことにつながるからである。

多くの場合において、自分の耳に聴こえている自分の演奏と聴き手の耳に聴こえている音楽は一致しない。訓練によってこれらを近づけていかない限り、上達はなかなか困難である。そのための最も良い練習は、録音することである。

ハノンやツェルニーなど、芸術性の高くない練習曲を練習しても良いが、そういう時間を作ることが困難であることを考えると、ショパンの《練習曲》からいくつか選んでおくことはとても有益である。

速く弾けるようにすることは、力を抜いて軽く弾こうとすることで解決することが多い。

速いパッセージでは、そのポジションの移動がなるべく少なくなるようにすると演奏しやすくなる。

細かな動きは指先の運動の方が適しているが、それ以外の場合では手首や腕全体で打鍵する方が良い場合が多い。いずれにしても、どういう運動で打鍵するとしても、動かすには脱力が必要なのである。

などなど、楽譜分析部分は音楽的知識や作曲家の時代背景などが必要な部分もあり、そもそもわたしは話として理解できても技術的に未熟なので、そういった部分を飛ばし読みしても、ところどころに日々の練習のためになるエッセンスが散りばめられてます。

ほかにも「ポジションと指使い」や「歌ってなぞる」など、第Ⅴ章「弾けない時の処方箋」にはわたしのような初心者にも有用と思われる考察や、全部読むのはかったるいという人には、第Ⅶ章の「練習の常識・非常識」だけ読んでもかなり得るところは多いように思います。

そんなわけで、以前にも増して、いかに脱力して弾くかということを考えて練習する日々です。

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