『ビッグ・ファット・キャットVSミスター・ジョーンズ』

ビッグ・ファット・キャットシリーズ第5巻を先日読み終えました。

相変わらず、物語が面白くて挿し絵が楽しいので、多少難しい文章があっても小さなことは無視してどんどん読み進むことができるシリーズです。

物語とは別に、各巻の後半に英語の小説を読むために役立つ BFC BOOKS PRESENTS という解説があり、これが英語の教材などでは得られないような活きた英語を学ぶことができて、自分の英語の世界が少し広がるようでためになります。

今回の解説は「失われた領域を求めて」と題した解説で、

「翻訳」が100%成立するためには、英語の単語ひとつに対して、必ずそれと同じ単語(もしくは単語群)が日本語に存在する必要があります。
(略)
日本と欧米はまったくちがう風土、文化、宗教、歴史を持った国です。対応関係は当然ありません。それでも強引に英語を日本語に翻訳しようとした場合、そこには必ずひずみが生じてしまいます。そして、そのひずみの中へ大切なものが次々と消えていきます。

例えば run という単語を「走る」という意味だけで覚えてしまうと、run が持つ他の「運転する」「経営する」「立候補する」などがイメージできなくなってしまいます。

そこで、辞書を調べるときは、意味をひとつだけ覚えるのではなく、他の意味も見てその単語の総合的なイメージのあたりをつけて物語を読むのがよいとされています。

この店については、わたしもいつも気をつけているつもりで、Weblio辞書などでもざっくりと全体の意味を眺めてイメージをつかむようにしています。まあ、身に付いているかどうかは別ですけど。

今回の解説は、英語を学習するにあたっての考え方的なものなので、この解説だけでも英語学習者にはためになると思います。

あと、前巻にあった物語の登場人物のスピンオフ企画ですが、今回はLightfoot家の用心棒 Billy Bob  の少年期と思しき少年が、これまた物語に出てくる映画館を舞台にしたコミック仕立てのショートストーリーでした。

こういうスピンオフ企画があると、物語の立体感が広がります。ほかの巻でもサイドストーリー以外に街のマップであったり、ピザのメニューやピザコンテストのポスターなど、けっこう造りこみの細かいところが、このシリーズの楽しさだったりもします。

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