先日、英語学習の気分転換に『ビッグ・ファット・キャットとマスタード・パイ』を読んだのですが、
これが思った以上に面白くて続きが気になり、続編である『ビッグ・ファット・キャット、街へ行く』を読みました。
この本、比較的簡単な英語で書かれていて、難しめの単語には訳がルビで振られているので、さくさく読めます。
すべてのページにきれいな絵も描かれているので絵本としても楽しめます。
もちろん、ちょっと解釈に迷う文もありますが、前後の文脈から想像できますし、むしろそういう読み方をする練習のために、そういったちょっとひっかかるような文が含まれているのではないかと思ったりします。
この本には、すべての文の構造を色分けした解説が付いているのですが、このなかのワンポイントアドバイスというのが、なにげに気づきを与えてくれます。
今回のワンポイントアドバイスは、
・勉強のない国
でした。
前者は、たとえば,
There is a cup on the table.
という文は、
A cup is on the table.
と簡単に表現できるのに、なぜわざわざ There を使うのかという話です。
英語には「前にあるものの方が大事」という暗黙の了解があり、A Cup のかわりに There を前に出すことで「〇〇がありました」という単純の文が「そこには〇〇がありました」という文全体を強調した意味ありげな文章にする効果があるということらしいです。なるほど。
後者については、物語の本文中に、
The owner studied Ed from head to toe.
という文章があり、この Studied(現在形の study)についてのコラムです。
study といえば訳としてまっさきに思い浮かぶのが「勉強する」ですが、この場合は「よく見る」という意味で使われています。コラムによると、
意外なことに英語には「勉強する」という単語が存在しません。study は正確には「研究」や「観察」することで、勉強することではありません。代わりによく使われる言葉が work です。数学を勉強するなら「work on my math」というように表現します。
~ 略 ~
work という言葉には、日本語の「勉強」が持っているいやなイメージがそれほどありません。study という言葉の方には若干それがあるので、子供が勉強をいやがる時にはどちらかというと好んで「study」と呼んでいます。
だそうです。
英和辞典にはふつうに「勉強する」という意味が記載されていますが、こういった背景もあるんですね。
以前から study と learn の違いなんかも気になっていたんですが、Weblio辞書なんかを見ると、
learn は学んで身につける; study は努力して学ぶ過程を表す
と書かれていて、上記のコラムの内容を考えるとイメージがぴったり合いますね。