52歳でピアノを始めてカンパネラを弾く男

今週月曜日のTBS「さんま・珠緒のお年玉!あんたの夢かなえたろかSP2020」で、52歳でピアノを始めて59歳でラ・カンパネラを弾く佐賀県の海苔漁師のおじさんが出てました。

「52歳でピアノを始めた」ってほとんどわたしと同年代で始めたってことで、がぜん興味をひかれました。

漁が暇なときにパチンコばかりやって小遣いがなくなり趣味のパチンコができない心の穴にテレビで見たフジコ・ヘミングウェイの弾く美しいラ・カンパネラがスーっと入ってきて、自らもこの曲を弾きたくなったそう。

ただ、このおじさんそれまで一度もピアノをやったこともなければ楽譜すら読めないという。

しかも、ラ・カンパネラは番組の中で清塚さんが「練習してどうにかならないところがある。恵まれた環境、選ばれた肉体でしか弾くことができないと言っても過言でないプロの音楽家ですら避けて通る」という超難曲。

で、どうやって覚えたかというと、よくYouTubeで見かける画面下に鍵盤があって、上からブロックみたいのが落ちてきて鍵盤に当たると音が鳴るみたいな動画がありますが、そういうやつで1個1個の音を覚えたそう。

これ、わたしも試したことありますが、めんどくさすぎて10小節くらいが限度でした。ラ・カンパネラの場合4,073個の打鍵があり、それを1日8時間かけて少しずつ指に覚えさせたらしい。

そんなわけで、漁以外のほとんどの時間をラ・カンパネラに注いで7年。

その夢はフジコさんに会って自分の演奏を聴いてほしいというもの。

番組はその夢をかなえて、フジコさんに会わせると思わず涙が溢れ出すおじさん。ほんとにフジコさんに傾倒してたんだな。そしていよいよフジコさんの前での演奏へ。

この演奏、想像以上にすごかったです。

演奏後フジコさんに、

「考えられない。それが、あなた一人でそんなそこまでなさったというのは。すごいいいですよ。あなたの人間性が音に伝わってるから自然にいい音が出てる、それが何よりで。こんな全然習わなかった方がここまで弾けるとは夢にも思わなかった。だから海苔なんて作ってなかったら良かったのに。」

とまで言わしめるだけの演奏でした。

最後に「ちょっと雑音が入ってる」とちょっとダメ出しされてましたが、その後、目の前でフジコさんの模範演奏を観ることができて感動してました。

まあ、このおじさんの場合、本人の努力もさることながら、奥さんが音大出で自宅にスタインウェイのピアノがあるくらいなので、それなりに指導が受けられたからあそこまで弾けるようになったとも考えられます。

それよりも気になるのは、なぜに7年間いろいろなものを犠牲にして練習し続けるモチベーションをキープできたのか。

わたしもキーボード→電子ピアノを始めて3年めに入りましたが、7年やったらあんなふうに弾けるようになるのだろうか。そもそも7年続いてるだろうか。

わたしの場合、ピアノを続けるモチベーションは「あちこちのストリートピアノで気持ちよくいろんなピアノを弾いてみたい」というボンヤリしたもので、何か強力な興味や関心が他に出てきたら、あっさりしぼんでしまいそうな気も。

まあ、それはそれでいいと思ってますが、以前も書いたように「やめるのはいつでもやめられるけど、やり続けた先の景色が見てみたい。」と思っていて、そのひとつの可能性をこのおじさんに見せてもらったような気がします。

この番組の録画は、このコーナーの部分だけ切り出してしばらく保存版にしておこうと思います。

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