『「自分メディア」はこう作る!』(ちきりん著)を読みました。
早期リタイアの先達として
著者ちきりんさんは、言わずと知れた「Chikirinの日記」の有名ブロガーですね。
わたしにとってのちきりんさんは、早期リタイアの先達としてその記事や書籍などを読んだことがあり、初期の『ゆるく考えよう』や『自分のアタマで考えよう』などは、わたしのリタイアするまでの考え方に影響を与えた本です。
とくに「働かない人生を謳歌」「楽しいことだけして暮らす」といった考え方には大きな影響を受けていると思います。
そういった意味では、以前の記事の『人生を<半分>降りる』(中島義道著)も著者のブログで紹介されていた本のひとつです。
ブログの舞台裏
この本は、ちきりんさんのブログについて「裏を知る」と「表を読む」の二部構成となっています。
「裏を知る」は、著者が2013年に発行された電子書籍『「Chikirinの日記」の育て方』を一部修正して掲載したもので、「表を読む」は著者が10年間にブログで書かれてきたブログ記事をセレクトして掲載されています。音楽でいうところのベスト盤といったところでしょうか。
有名ブログの運営
わたしがこの本を読みたいと思ったのは「裏を知る」の部分でした。
著者がどう考えてどういうふうにブログを立ち上げて運営してきたのかということを知りたいと思ったわけです。
本書を読むと、プライバシーの考え方やバッシングへの対応の仕方、各種メディアとの接し方など、ブログが大きくなっていくことによって直面するさまざまな問題について冷静に論理的に考えて対応し、ブログ運営についてはルールを作り、一時的な利害や感情などに惑わされることなくルールに忠実に運用されていることがよくわかります。
成功要因
著者は、自らのブログの成功要因として、運や適性、時代とのマッチングなども挙げていますが、もともと仕事として個人客向けのマーケティングを担当していたとのことなので、自らのブランディングやそのプロモーションがブログにも生かされているのでしょう。
そういったことを考えると、この本に書かれていることをそのままやっても(というかそのままやることはできないし、やる意味もないと思いますが)著者のようにブレークするわけではないことは明らかです。
それこそ「自分のアタマで考えて」試行錯誤して進めていくべきことですよね。
まあ、そういったブランディングやマーケティング以前に、著者の強力なコンテンツのパワーがあってこその超有名ブログということなのだということは言うまでもないですが。
ブロガーとしてのちきりんさんを知る本
わたしはこうやってメディアともいえないようなブログをほそぼそと書いているわけで、著者のブログとは比べるのもおこがましく、この本を参考にする以前の状態ですが、ブロガー運営者という面のちきりんさんを垣間見るという点では参考になる本だと思いました。