最近ヒゲを伸ばし始めてて、
そのスタイルとして映画監督の是枝裕和さんを参考にしてるというわけでもないですが、是枝監督の映画のDVDを2本見る機会がありました。
ひとつは『誰も知らない』というネグレクト、もうひとつは『そして父になる』という出生時の子供の取り違えを題材にしたもの。
是枝監督といえば、昨年の『万引き家族』でのカンヌ国際映画祭のパルム・ドールの受賞が記憶に新しいですが、この2作品もカンヌをはじめとする数々の映画祭でなんらかの賞を受賞した作品です。
わたしは是枝映画を初めて観たんですが、作品リストを見ると家族をテーマにした作品が多いようで、この2作品も家族がテーマです。
この2作品を観て思ったのは、監督が映画を撮る以前はドキュメンタリーディレクターということもあってか、映像にリアリティを感じるということと、子供の演技がとても自然であること、そして音楽がシンプルで作品に溶け込んでいるということでしょうか。
とくに『誰も知らない』については、子供たちのシーンで占めらることが多く、いわゆるメジャーな演者(YOU、平泉成、木村祐一、遠藤憲一、寺島進)も、YOUさん以外はかなり短いシーンなので、ほんとドキュメンタリーを観てる感覚に近いです。
わたし自身はあまり家族に関しては特段の感慨はなく、あまりこれらの作品のテーマに関して感想を述べることはできませんが、それでも、いずれの作品も観た後になんとも言えない独特の余韻を感じることができました。
別の言い方をすれば、ハッピーエンドやバッドエンドなどの明確な結末はないので、もやもやとした感覚が残るかもしれませんが、なにかのインタビューで是枝監督は敢えてそうしているということなので、それはある意味狙い通りなのだな、と。
エンターテインメントではないですが、ドキュメンタリーなアート作品を観るという意味ではよいのではないかと。